空き家問題と空き家整理の必要性について

昨今空き家問題がクローズアップされています。 空き家の片付けが面倒、遠方で片付けに行けないなど理由は様々。しかし空き家の状態を続けていると様々な問題が起きてきます。実際にどのような問題が起きるか解説していきます。

■ 空き家戸数の推移

5年ごとに住宅・土地の統計調査を行う総務省によると、2013年の空き家数は820万戸、空き家率は13.5%で、いずれも過去最高となりました。ここ数年は総住宅数も空き家数も増加率は低下傾向にあり、空き家率の増加スピードは鈍くなっています。

しかし、国立社会保障・人口問題研究所の将来推計によると、総世帯数は2020年の5,305万世帯をピークにその後も減少が見込まれます。既存住宅の除却や、住宅用途以外への有効活用が進まなければ、2033年の総住宅数は約7,100万戸へと増大し、空き家数は約2,150万戸、空き家率は30.2%にいずれも上昇するという将来予測も出ています。

空き家率の上昇を抑えるためには、世帯数の減少に応じて、総住宅数も減らしていく必要があります。

空き家は戸建てに限らず、マンションでも増える傾向にあるといえます。マンションの空き家は、必要な修繕が行われ、周辺に与える危険性は小さいですが、建て替えも除却もしにくい特徴があります。

■空き家の問題点

空き家をそのままに放置していると、まず、目で見てわかるもの問題として、老朽化による倒壊が挙げられます。建物が崩れていくと、空き家の敷地内だけの問題ではなく、周辺に迷惑がかかります。耐震性も失われているので地震の際に、周辺住民の避難や救出にも障害となる可能性が高いといえます。

また、誰も住んでいない家は、害獣、害虫の温床にもなりやすいく、不衛生です。景観も悪化し、周辺の住民への影響はさけられないものとなります。

犯罪の原因にもなります。空き家は放火の絶好の標的になります。燃えやすいごみや枯草も多く、木造建築の場合は火災が起きてからの燃え広がり方も早く周辺住宅にとって不安な要因となります。

放火の他にも、不法侵入や不法占拠も報告されています。不審者の空き家の察知能力はすぐれていて、盗難だけでなく、そのまま住み着いてしまうこともあります。近くに管理されていない空き家があるだけで、深刻な被害をもたらす可能性を秘めているのです。

■ 空き家整理の必要性

空き家をそのまま放置しておくと、老朽化、景観の悪化、不衛生、犯罪の原因になり、周辺への影響が多大となります。苦情・トラブルの原因となることはもちろんですが、訴訟にまで発展し損害賠償を請求される場合もあります。

このようなことを避けるためにも、空き家の整理が必要不可欠です。

国も対策に乗り出し、2015年5月に空き家対策特別措置法が施行されました。この法律では、所有者に空き家の適正管理を義務付けるもので、所有者に対して改善の命令や勧告を行うことができます。それでも改善されない場合は罰金となり、倒壊の危険がある場合は行政代執行も行う事ができるようになりました。

また、この法律の施行により、改善勧告があると土地に対する固定資産税の優遇措置から除外され、固定資産税が最大で6倍にも増額される場合があります。使わない空き家を解体した方が、固定資産税が安くなる場合もでてくるということです。訴訟や罰金の対象となる前に、また多くの税金を無駄に払わないためにも空き家を整理することを考えていく必要があります。

まずは空き家のお部屋の中で、必要なもの、不必要なものを選別し整理していくことから始めることをおすすめいたします。

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