自分でもできる遺品整理。
一つ一つ懐かしさと共に故人を偲ぶという大切な時間でもあります。
しかしそれなりに労力と時間が掛かる中で、どのように進めていけばよいかを見ていきましょう。
遺品整理を自分ですることは決して難しいことではありません。
ですが、精神的にも肉体的にも想像以上の負担になることでもあります。
協力してくれる人がいれば、一人で悩むこともなく作業を進められますが、故人が高齢の場合は遺族も高齢であったり、遺族が遠くに住んでいるなど困難な状況が多くあります。
遺品整理業者に頼らず自分で遺品整理をしたいと思う場合のメリットとデメリットを見てみましょう。
【メリット】
1.費用を抑えられる
一番大きく変わるのは費用です。自分でやったほうが費用を抑えられます。
自分でやる場合は人件費、交通費などが抑えられます。
2.丁寧に遺品の整理ができる
故人の趣味や生活ぶりなどを知っている遺族ならば、遺品に対する気持ちも業者とは違ってくるでしょうし、家族ならではの目線で分別もできて、処分の仕方もただ捨てるだけではなく罪悪感のない方法を考えてみようとするものです。
そういう気持ちから丁寧な作業ができ、忘れていた探し物が見つかることがあります。遺品整理の作業を始める前に何をとっておくかリストアップして始めるのがいいかと思いますが、それを書き出す時に忘れていた物でも自分でやるなら途中で気がつくことができます。
業者に頼んだ場合は、いかにも重要に見える書類や写真などは事前に伝えておけばとっておいてくれますが故人や遺族しかわからない価値のある物や思い入れのある物は第三者では気づくことができません。
3.作業するうちに気持ちの整理もつきやすくなる
遺品を処分することは、故人のことを思い出して心が痛みますが、時間のかけられる限り自分のペースで手をかけてみると、たとえ全部に目が通せなくても故人のためにやってあげられたという思いから気持ちの整理がつきやすくなると思います。
4.トラブル・後悔が少ない
悪質な業者に頼んでしまった場合に起こりうる、高額な追加請求、不適切な買い取り、無断回収、不法投棄などのトラブルから回避することができます。
そのようなことになった場合、せっかくお金をかけたのに…という後悔の思いや業者に苦情を言い解決していく労力からも回避できると思います。
【デメリット】残しておきたい遺品を事務的に処分された。
1.遺品が多すぎてどこから手をつけたら良いのか分からない
作業を始めてみて思っていたより物が多いとわかると、気が滅入ったりやる気がなくなる場合もあります。
自分だけでかかえこんでしまうと精神的負担も重くなるので、家族や親戚など協力者のいない場合は大変な作業となります。
2.何を残すべきか捨てるべきかが分からない
故人の思い出の品は残すのか捨てるのか迷い判断に困ります。
わからない場合は、大切な物として一時保管の場所確保や納得がいくまで考える時間が必要となります。
3.大きな家財道具が動かせない、運び出しできない
体力のある協力者がいない場合、大きな家財道具は作業が進まない原因になります。
また、処分をする場合の運び出しも人手がないと困難です。
4.不用品を分別して処分するのが大変
遺品はいろいろな材質の物が混在しており分別するだけでも大変な労力です。
市町村によりゴミの分別方法、出し方も様々ですので、故人の住んでいた所に土地勘がないと確認する手間があります。
収集日の少ない粗大ごみや細かく分別したゴミ袋を収集日まで保管しておく場所確保も考えておかなければなりません。
5.思い出に浸っていると作業が進まず時間がかかる
手に取ったものに関する思い出に浸っていてばかりいては片付けが進まず作業にかかる日数も増え体力的にも精神的にも負担となります。
遺品整理を自分でやる場合の参考になったでしょうか?
自分でやりたいけれど迷われている方は、困ったときには業者に依頼するつもりで始めてみるのもいいでしょう。