故人が大切にしていた愛用品をお棺に。
でも入れて良いもの、適さないものがあります。

ご遺体を火葬する前に、お棺に入れる物を副葬品と言いますが、
一般的にはお花、故人の好きだった物、大事にしていた物などを入れます。
入れて良いのか悪いのかは現実的な理由から宗教上の決まり、迷信のような理由まで様々です。

■お棺に入れても良い物(入れた方が良い物)

○故人が身に付けていた物
 洋服、着物、帽子、ネクタイ、財布、履物、鞄など。

 いずれも、1つ1つがあまり大きくない物、なるべく遺体の横に入れられるくらいの物がいいと思います。
 洋服は薄手の物を選びましょう。 鞄は金属素材が多く使われていなければ大丈夫です。

○故人の好きだった物
 食べ物、お酒、タバコ、ぬいぐるみ、人形、経本、愛読書、趣味の物など。
 
 食べ物は水分の少ない小さなお菓子、カットフルーツなど少量にしましょう。
 お酒は紙パックの物にするか、小さめの容器に移し替えて蓋をゆるめにしておきます。
 また、ぬいぐるみ、人形、経本は、処分するのに改めて供養が必要となる場合があるので、大きくない物ならば入れてあげましょう。
 愛読書は分厚くない2センチくらいまでの冊子なら構いません。
 趣味の物は、故人が手作りした作品、見ると思い出してつらくなる物など、燃える物ならば入れてあげましょう。

○手紙、寄せ書き
 お通夜で親戚が集まったとき皆さんに一言書いていただいた寄せ書き、似顔絵や折り紙なども大丈夫です。
 手紙は遺族も書くことで気持ちの整理になり、故人を思う心のこもった物ですから是非入れてあげてください。

○お花
 菊の花を入れるのが一般的ですが、しきたりにこだわらず故人が好きだった花を入れて構いません。
 ですが、慶事用に使われる松竹梅はふさわしくありませんので避けてください。宗教によって決められた花がある場合もありますので調べておきましょう。 
 葬儀会場で飾られているお供えのお花ならば、ほぼ入れてもいい花になっています。
 

■お棺に入れてはいけない物

○金属、ガラス、陶器
 高温で溶けると遺骨を変色させたり損傷させたりする物は入れないでください。
 メガネや入れ歯、ジュエリーなどは故人の身のまわり品として入れてあげたいところですが骨壺に入れて納骨する方がいいでしょう。
 お酒の一升瓶や缶も入れないでください。

○密閉容器、空気が入った物
 缶詰など密閉容器は、爆発の危険もありますので入れないでください。空気が入った野球のボールなども破裂の危険があります。

○カーボン製の物
 故人が愛用していたゴルフクラブ、ラケット、釣竿などカーボンでできている物は、電気火葬窯を誤作動させる危険があります。

○CD,DVDなどプラスチック製品
 光磁気ディスクなどのプラスチック製で燃えにくい物は遺骨の損傷や有毒ガス発生の原因となります。
 現状は少量ならば入れてしまいますが葬儀社に確認してからにしましょう。

○お金
 現金を燃やすことが違法になるため紙幣や硬貨は入れてはいけません。
 宗教上、硬貨を故人に持たせるものとして入れる場合がありますが葬儀社の指示に従ってください。

○ライター、スプレー缶などの危険物
 タバコを入れる場合にライターも入れたくなりますが爆発の危険がありますのでやめましょう。スプレー缶などは火気厳禁と取扱い注意が書かれている場合があるのでやめましょう。
 
○分厚い書物、布団、衣服など
 分厚い物は紙でも布でも燃えにくく灰が大量に出るので控えてください。
 いずれも、あまりかさばらず多すぎないように注意してください。

○大きなままの果物、ドライアイス
 円形で水分を多く含む大振りの果物、例えば、メロン・スイカ・パイナップル・オレンジ・りんご等は火葬に時間がかかり、燃え残ったり異臭を発生させる場合があります。
 現状では葬儀会場で飾られている果物を入れていることも多いようですが、なるべく少なめに入れすぎないように気をつけましょう。
 また、ドライアイスは必要最低限に留めてください。

○生きている人の写真
 淋しくないようにと写真やアルバムを入れたいと思うかもしれませんが、「向こうの世界に連れて行かれる」という迷信があるので避けてください。
 特に家族以外の人が写っていないか注意してください。後々トラブルになることもあります。
 かわいがっていたペットの写真、すでに亡くなっている方の写真は誰にも迷惑はかからないので構いません。

○ペースメーカーなど医療器具
 ペースメーカーや手術用ボルト・義足・義手などがある場合は、事前に申告しておく必要があります。
 特に火葬場の事故としてペースメーカーの爆発は事例がありますので、事前に知っておくことで火葬場作業員の負傷を未然に防ぐことができます。

■まとめ

参考になったでしょうか?
副葬品は、燃える物か燃えない物かで分別して、火葬設備の故障や破損の原因、火葬時間の延長、遺骨の拾骨や収骨への悪影響とならないように気をつけて入れましょう。
わからない時は葬儀社に相談してみてください。

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