生前整理は人生を振り返る、
そして感謝の気持ちを改めて感じる時でもあります。
生前整理は、なるべく早い内に取り掛かっていただくことをお勧めします。判断能力がしっかりある内が良いのはもちろんのことですが、重い荷物を動かす必要に迫られたりと、意外に肉体的な作業が伴うからです。
面倒で後ろ向きなイメージを持たれてしまうかもしれませんが、決して遺族や他人のためだけではありません。気持ちの整理や人生の目標や夢を再発見できるなど、自分のためになるものであることをお伝えできれば幸いです。
■「生前整理」なにをしたらいいの?
○まずはお部屋の整理整頓から始めよう
身の周りは片付いていますか?
生前整理で書類を並べたりする時に、床や机の上が散らかっていると整理し辛いです。また散らかっていると気持ちも散ってしまいますから、まずはお部屋を片付けましょう。
片付けは昔懐かしい写真や品を見つけられるので、意外に楽しみながらできます。お部屋が綺麗だと、心にもゆとりが生まれます。是非、初めに片付けをしてください。
整理整頓の他、着なくなった服や使わなくなった道具の処分をしておくと、遺品整理がスムーズにできるため、遺族に喜ばれます。
○財産目録でどこにどんな資産があるのか整理しましょう
遺族にとっては遺産の分け方だけでなく、どこにどんな遺産があるのかを探し出すだけでも思いの外、大変なのです。分かりやすい様にリスト化することで、遺族だけでなく自分自身にとっても資産管理がし易くなります。
○思い出の品は専用の棚や箱に分けておきましょう
あなたにとって大切な思い出の品でも、遺族にそれを気付いてもらえない可能性があります。大切な物とは知らずに遺族が捨ててしまい、故人との思い出の品が失われてしまうのは避けてあげたいですよね。「大切な物だと気付いてもらえないかも?」と思ったら、専用の箱や棚に集めましょう。合わせてその品がどういった物なのかメモを残すと分かりやすいです。
○法的効力がある遺言書を残しましょう
正式には自筆遺言証書といい、法的効力を持つ書類です。残された親族達が気持ちよく遺産整理を行うための最重要な書類と言えます。ただし作成にはいくつかのルールがあり、それらを守る必要があります。
(法改正によりルールが変わる可能性もありますので、予めご了承ください。)
ルールの一部として日付、署名、押印と封印が必要なことと、代筆やパソコンでの作成は不可などがあります。
この他にもありますので、よく調べて作成してください。遺族の方は遺言書を家庭裁判所で開封するのが一番良いです。
■便利な生前整理グッズを活用しよう
○スマホアプリでいつでも手軽に出来る?!
生前整理を一気にやろうとすると、後回しにしてしまったり、中々気乗りがしないもの。そこで、生前整理ができるスマホアプリやパソコンのサービスを活用する手もあります。
オススメな理由として1番に挙げられるのは、「日常の空いた時間で少しずつ進めていけられる」ことです。他にも、アプリなどであれば、何を整理すべきか既に一覧化されていることが多いので、スムーズに整理を始められます。
(アプリやサービスによって異なります。自分に合ったものを選択しましょう。)
また、紙に残すと紛失してしまったり、焼失、濡れて破れるなどのリスクがありますが、スマホやパソコンであれば、半永久的に残せられる利点があります。
○話題のエンディングノートを活用
終活グッズとして認知されてきているエンディングノート。ただし遺言書とは違って、法的効力は薄いので注意しましょう。書店や通販でお買い求めいただけます。
専用の物でなくても、白無地のノートでも構いません。連絡先や宗派、お墓のことや自身の経歴などのプロフィールを記入しましょう。前述している財産目録と合わせても良いかもしれませんね。
■若い人も他人事ではありません!
突然の交通事故、病気は年齢関係なく、その時は誰しにも突如訪れます。若い人でも病気で家族と意思疎通できなくなってしまったときのため、エンディングノートのように、メッセージやお願いを残しておくと良いです。
生前整理は早めにした方が良いことがお伝えできておりましたら幸いです。生前整理で気持ちも整理し、もう一度将来の夢について考えてみませんか?