空き家問題を解決するにはまずは家財道具の整理から
居住者が亡くなったり、施設へ入所するなどして空き家となった場合、屋内の家財道具がそのままの状態であることも少なくありません。
屋内に家財道具などが残っている場合は、賃貸や売却したり、空き家バンクに登録することができないため、空き家管理をしていく必要があります。
■空き家にしているだけで掛かる費用について
空き家の維持費といえば、固定資産税を思い浮かべることと思いますが、
その他にも様々な費用が発生するものです。
税種や保険によって年に数万円から数十万円の費用が掛かるため、
年に総額いくら掛かるのか、確認しておくようにしましょう。
(1)固定資産税
地域によって税率に差はありますが、市区町村毎に定められた税率を
不動産の固定資産税評価額に乗算して算出されます。
(2)火災保険
出火原因の上位を常に占めるのが放火です。
取り分け、空き家は放火犯に狙われやすいため、注意が必要です。
第三者による放火も火災保険によって補償がされますが、
空き家を対象外にした火災保険もあるため確認が必須です。
(3)光熱費
電気や水道を開通したままにしておく場合、使用していなくても基本料金が発生します。
(4)都市計画税
都市計画法によって定められた地域に建物がある場合、発生する税金です。
(1)同様、税率には地域差があります。
(5)修繕費
建物は人が住んでいないと長持ちしないものです。
瓦や雨樋、塀などの老朽化は近隣住民を不安にさせるだけでなく、
直接被害を与えるなどの迷惑を掛ける場合があるため、修繕が必要です。
■空き家管理代行サービスについて
空き家を管理していく上で必要な作業について、
空き家管理代行業者のサービス内容を通して確認していきます。
自身が空き家の管理に掛けられる時間と予算を念頭に置き、
空き家管理代行サービスを利用するかどうか考えていきましょう。
業者によってサービス内容は異なるため、
必要なサービスを実施している業者を選んでください。
「自然現象に対する管理」
草木の剪定や草刈り、積雪対策などが挙げられます。
特に草木が伸び放題であると、ゴミを投棄される危険性が高まります。
併せて風で舞って来たゴミの掃除も必要です。
「湿気や臭気、害虫への対策」
空き家となり長時間、閉め切った状態が続くと、
湿度の上昇に伴うカビの発生や害虫の大量発生を招きます。
また、排水トラップに水がなくなることによって、
下水の臭気が直に室内に漏れてしまいます。
定期的に窓を開けたり、水回りのメンテナンスが必要となります。
「盗難などの犯罪に対する見回り」
空き家は室外機が盗難に遭うケースや、
ガラスを割られて不法侵入される危険性が高いです。
定期的な見回りが犯罪を予防します。
「建造物の内部、外部の破損箇所の確認」
屋内を見回りし、雨漏りなどの異常がないか確認するとともに、
外部で瓦や塀、雨樋などの建物外部に破損がないか見て回りましょう。
■空き家を生きた資産にするためにも遺品整理をしましょう。
前述しましたが、屋内に家財道具が残っていると空き家を運用する上で不便です。
空き家を倉庫として使う場合でも、遺品整理されている方が
物の整理がされていて物の出し入れや移動がスムーズですので、
空き家管理と遺品整理はセットで考えましょう。