【日本の社会に広がりつつある「終活」】
「終活」という言葉が、日常的に使われるようになりました。「人生の終わりについて考える活動」を略した造語の「終活」。
2010年の「ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされたことがきっかけで、社会に広く知られるようになりました。
医療の進歩が進み寿命100歳といわれる今、自分の残りの人生と亡くなった後のことについて考える「終活」について具体的な内容をご紹介します。
終活とは
終活は、死と向き合い、最後まで自分らしい人生を送るための準備のことです。
具体的には自分の人生を振り返りながら自分を見つめ、亡くなった際の葬儀、お墓、遺言の準備や身の回りの整理などを行います。
終活を行うことで、人生全体を振り返り、今後の人生について整理する事が出来るので不安が減り余裕が生まれます。
また、今すべき事が明確になり、家族の存在の大きさを再確認できる為、自然と現在の人生が充実していきます。
終活という言葉から「死」のイメージを抱きがちですが、
「死ぬ」ではなく「生きる」に焦点を当て自分らしく生きていくのが終活です。
■終活で行う5つのこと
終活として、一般的に行われているものを5つご紹介します。
1.エンディングノートを書く
エンディングノートは、これまでの自分の人生を振り返ったり、自分の終末期に備えて、身近な人に伝えておきたい事や、どういった葬儀にするか、どんなお墓が良いかなどの希望を整理し書き留めておくノートです。
エンディングノートに記入してくことで、残された家族が葬儀や遺品の処分を手配する際の助けにもなります。
まっさらなノートに書いてもいいですし、色々なエンディングノートが市販されていますので、自分に合うものを選びましょう。
また、エンディングノートは法的な強制力はありませんので、大切な事は遺言書にしたためておきましょう。
2.葬儀の準備
自分が望む葬儀を取りまとめ、家族やしかるべき方に伝えておきましょう。
最近では自分で自分の葬儀をプロデュースする方が増えています。
自分が好きな花を沢山飾ったり、音楽や映像を使った演出にしたりなど自分で葬儀をプロデュースすることができます。
そこまで求めない方でも、葬儀の際に使用する遺影を事前に撮っておいたり、自分で納得のできるものを選んでおく方が多いです。
葬儀社と生前契約しておくと、遺族の金銭的・精神的な負担も軽減されます。
3.お墓の準備
葬儀同様、お墓も希望する埋葬方法や墓地などを決めておきましょう。
最近では、墓石の種類や墓石の加工デザイン以外に、埋葬方法もこだわる方が増えています。
地上墓のほか、コンパクトな納骨堂や木を植える樹木葬、海などにお骨を撒く散骨など新しい方法が増えています。
費用やお墓の維持管理などを考慮し、決めましょう。
4.遺言書を書く
残された遺族が、遺産配分や不用品の処分で揉めない為にも、遺言書を作成しておきましょう。
誰に何を遺すのか、どうして欲しいのかという遺言は、今の生き様が反映されるものでもあります。
せっかく書いたのに気付かれないケースがある為、作成した際は、家族やしかるべき方に伝えておきましょう。
5.身の回りの整理
今後の人生を「自分らしく生きる」ために、必要な物・不要な物を分別し、不要な物については処分しておきましょう。
遺品の整理や処分は遺された家族にとって、大きな負担になります。
一気に行わず、毎日少しずつ行うのがポイントです。負担にならない範囲で、進めていくようにしましょう。
■まとめ
如何でしたでしょうか。
「終活」に取り組むことで、今を充実させていける上に、残された家族の負担も軽減していける。
故に高い関心を集めているのですね。
老後について考えたい方や興味がある方は、是非今すぐ始めてみることをオススメいたします。